一年生、教科書下巻がスタートです♪ ~まずは「くじらぐも」から~
みなさんは「くじらぐも」ご存じですか?
つい先日、末っ子のういちゃんの国語の教科書が下巻に入り、がんばって毎日音読しています!
実はアラフィフとなった私も一年生の頃にならった教材で、今でも変わらず教材として使われていることに驚いています。
ずっと教科書に掲載されていると言えば、現在4年生ののんたんがやっている「ごんぎつね」なんかもそうですが、こちらは書店で見かけることのある馴染みのあるお話ですよね。
一方「くじらぐも」はどうでしょう?
ちょっとなぞが多いのに長年掲載されているので、今回は「くじらぐも」について調べてみました。
- あらすじ
- いつから教科書に掲載されているのか?出版社は?
- お話に前後はあるの?
- なぜ、書籍化もされていないお話が長く掲載されているのか?
- 作者:中川李枝子(なかがわ・りえこ)さんとは?作品に込められた本当の思いとは。。。
- 私は知りませんでした!超有名なあの曲を作詞!中川李枝子さん代表作
あらすじ
一年二組の子どもたちが体育の時間に体操していると空にくじらぐもがあらわれます。
くじらぐもが子どもたちの様子を真似をして体操しているもんだから、子どもたちがくじらぐもに声をかけると返事を返してくれました!
彼らのコミュニケーションが始まり、なんとくじらぐもに乗って街や海の上を飛び回ることに。。。
お昼が来たのでくじらぐもはジャングルジムの上に子どもたちをおろして、空の中に帰っていったとさ。。
・・・おしまい♡
そういや今時、最近まであった昔ながらのジャングルジムも減ってきてませんか?
いつまでこの「ジャングルジム」っていう単語に脚注つかずに行けるんだろう?と思ってみたりwww
いつから教科書に掲載されているのか?出版社は?
出版社は光村図書(みつむらとしょ)。
東京都に本社のある教科書専門の出版社になります。
「くじらぐも」の掲載は昭和46年度版1年生国語下巻からになっていて*1…つまり、西暦1971年か掲載されているということになります。
現在教科書は無料で学校から手渡されていますが、これは「教科書無償給与制度」といって、昭和44年度に小中学校の全学年を対象に完成した制度です。
そう考えると、どれほど長く「くじらぐも」が採用され続けているのか実感できますね(*^^*)
お話に前後はあるの?
この体育の時間から始まるお話。
なんだか唐突だな、と思って調べてみると、実は教科書のための書下ろし作品でした!
それこそ「ごんぎつね」みたいに「懐かしい♡」とか言いながら書店で見たこと一度もないな、と思って不思議ではあったんですよね。
だから、お話に前後はなくって、これっきりの…体育の時間の不思議な物語なのです。。
なぜ、書籍化もされていないお話が長く掲載されているのか?
光村図書から作者である中川李枝子さんが文字を覚えてたての子どものための「暗唱教材」として依頼を受けたのがきっかけだそうです。
それまで、小学生未満を対象に書いてきた、当時保育士の中川さん。
小学生の息子さんの参観日などに学校見学したり、調査したりで作品完成まで一年以上の時間を費やしたそうです。
ぁあ。
だから、無償制度が完成されてから初めての掲載までに2年かかっているのか、と勝手に思ってみたりします。
これだけ丁寧に作られた作品だからこそ長く親しまれ、大切にされているのですね。
しかし、いつまでも新鮮に感じることのできる作品であることはすごいことですよね。
作者:中川李枝子(なかがわ・りえこ)さんとは?
作品に込められた本当の思いとは。。。
中川さんは「くじらぐも」の依頼を受けた時は保育士さんでした。1935年生まれの方ですから、戦前生まれ*2ということになります。
保育士さんをされながら、お子さんを育てながら執筆活動もされていたそうです!
知れば知るほど同じ母親として尊敬しかないですね(TT)
そして、驚くべきは彼女が作品に込めた思いです。
彼女が調査検討を重ねたうえで出した答えが以下の三点だそうです。
・面白い物語であること
・男の子と女の子を公平に扱うこと
・地域や気候が偏らないこと
戦前からの生まれの方が、男女平等にすでに重きを置いてるということに驚くのは私だけでしょうか?
妹尾河童さんの「少年H」を読んだ時にも感じましたが…どんな時代にも客観的に自分の考えをもって正しいと思えることを導き出せる人はいるんだな、と。
ただ、あの短い作品「くじらぐも」に込められていたのはさらに驚きでした。
「疎開した札幌の小学校では、空を見上げて、“雲に乗って別れた先生や友達のところに会いにいきたいな”とよく想像していました。それがクジラ雲にのって空を旅するストーリーにつながったんでしょうね。それに校庭でのびのび体育ができるのは、平和の象徴です。いつ空襲がくるか分からない戦争中は、できなかったのですから」(中川さん)
※原稿用紙4枚に丸1年 あの名作に隠された、とっておき秘話(1/2)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット)
中川さんのお気持ちや考えからも、これからも長く長く親しまれて行ってほしい作品ですよね。
そして、学校の先生にはお話の裏に隠れた思いも込みで授業していただけたらな、と思います。
私は知りませんでした!超有名なあの曲を作詞!
中川李枝子さん代表作
中川さんの作品には有名な「ぐりとぐら」シリーズがあります。
ご存じの方はご存じかと思いますし、皇室でも美智子様が読み聞かせにご使用になるなど、皇室でも愛用されていることは割と有名ですよね。
そしてまた、10か国語に翻訳されているそうです。
私がびっくりしたのは…私がたまたま知らなかっただけかなぁ…
あの「となりのトトロ」のオープニング曲「さんぽ」など、作品に使われている曲の数々を作詞してらっしゃるということ°˖✧。・✧˖°
子どもたちが保育園だったときはホントに毎日のように歌いながらリアルにお散歩してましたし、保育園でもトトロは子どもたち見てました。
誰しも子どもの頃に「となりのトトロ」(今でも^^;)見て思い出深いですよね。
「くじらぐも」を調べているうちに、まさかの「となりのトトロ」で〆になるとはwww
ちょっとオドロキ(笑)
週明け、先生方に今日調べたことをシェアしたいと思います♪
最後までご覧いただきありがとうございました(*^^*)
追伸:書下ろしの「くじらぐも」が掲載された教科書作品まとめみたいな書籍を見つけました(・∀・)イイネ!!
☆くじらぐも/チック タック/おおきなかぶ/かさこじぞう/スイミー/馬頭琴…なども掲載されているようです。 ↓↓